COLUMN コラム

日常の活動や生命維持活動のために、私たちの体は常にエネルギーを消費しています。
この消費されるエネルギー量を把握することは、健康的な食生活を送る上で非常に重要です。
自身の体が必要とするエネルギー量を理解することで、過剰摂取や不足を防ぎ、より効果的な健康管理や体重コントロールにつなげることが可能になります。
ここでは、その具体的な計算方法について、基本的な考え方から具体的な算出手順までを分かりやすく解説していきます。

1日に必要なエネルギー量と計算方法の基本

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1日に必要なエネルギー量とは活動で消費する総エネルギー

1日に必要なエネルギー量とは、一般的に「推定エネルギー必要量」と呼ばれ、私たちが1日を通して消費する総エネルギー量を示すものです。
これは、単に運動や仕事で体を動かすことによって消費されるエネルギーだけでなく、呼吸や体温維持、心臓を動かすといった、生命を維持するために最低限必要なエネルギーである「基礎代謝量」や、食べ物を消化・吸収する際に消費される「食事誘発性熱産生」なども含んだ、合計の消費エネルギー量を指します。

推定エネルギー必要量の計算式を理解する

推定エネルギー必要量（EER）を計算するための基本的な考え方は、個人の基礎代謝量に、その人の活動量に応じた係数を掛けるというものです。
より詳細な計算式は、年齢や性別、身体活動レベル、さらには体重や身長といった様々な要因を考慮して算出されますが、その根幹には、基礎代謝量と身体活動レベルの二つの要素が大きく関わっています。

計算に必要な基礎代謝量と身体活動レベル

推定エネルギー必要量を算出する上で、最も重要な二つの要素が「基礎代謝量（BMR）」と「身体活動レベル（PAL）」です。
基礎代謝量とは、安静状態で生命維持に必要な最小限のエネルギー消費量のことを指し、一般的に成人における総エネルギー消費量の約60～70％を占めると言われています。

基礎代謝量と身体活動レベルをどう把握・計算する？

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基礎代謝量は性別年齢体重から計算できる

基礎代謝量（BMR）は、個人の性別、年齢、体重、そして身長といった基本的な身体情報に基づいて計算することができます。
これにはいくつかの計算式が存在しますが、代表的なものとして「ハリス・ベネディクト方程式」や、日本人のための基礎代謝基準値などが用いられます。

身体活動レベルは生活習慣で判断する

身体活動レベル（PAL）は、日々の生活習慣や仕事内容によって決まります。
一般的に、「低い」「普通」「高い」の3段階に分類され、それぞれのレベルに対応する活動内容が定義されています。
例えば、「低い」レベルは、デスクワーク中心で、座っている時間が長い生活を送る人を指します。
「普通」レベルは、事務職に加えて、立ち仕事や移動が多い職業、あるいは適度な運動習慣がある人を想定します。
「高い」レベルは、肉体労働やスポーツ選手のように、一日の大半を活発な身体活動に費やす人を指します。
ご自身の普段の生活を振り返り、最も近い活動内容のレベルを選択することが重要です。

基礎代謝量と身体活動レベルで推定エネルギー必要量を算出する

基礎代謝量（BMR）と身体活動レベル（PAL）が把握できれば、推定エネルギー必要量（EER）を算出することができます。
最もシンプルな計算方法は、「EER=BMR×PAL」という式を用いることです。
例えば、基礎代謝量が1500kcalで、身体活動レベルが「普通」（PAL=1.75）と判断される場合、EERは1500kcal×1.75=2625kcalとなります。
ただし、これはあくまで目安であり、厚生労働省「日本人の食事摂取基準」などでは、年齢や性別をさらに細かく考慮したより詳細な計算方法が示されています。
これらの数値を活用し、ご自身の健康管理や食事計画の参考にしてください。
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まとめ

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1日に必要なエネルギー量、すなわち推定エネルギー必要量（EER）を計算するためには、個々の基礎代謝量（BMR）と身体活動レベル（PAL）の把握が不可欠であることが分かりました。
基礎代謝量は性別、年齢、体重、身長といった身体情報から、身体活動レベルは日々の生活習慣や仕事内容から判断します。
これらの数値を正確に算出し、EER=BMR×PALという基本的な関係式に当てはめることで、ご自身の1日に必要なエネルギー量の目安を具体的に導き出すことができます。
この知識は、健康維持や食生活の改善、さらには体重管理においても大変有用な指針となるでしょう。

今回ご紹介したように、健康管理のためにはご自身の必要なエネルギー量を知ることが大切です。
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